2023.12月号 図書館ニュース
おうちでおもちゃ作りしてみませんか?
おうちで過ごす時、子どもはおもちゃで遊ぶ時間が多いと思います。おもちゃを買いにいざお店へ行っても、種類が多くてどれを選ぶか迷ったり、買っても成長と共に興味が変わってしまい、すぐ使わなくなってしまうという経験はありませんか?
子ども一人一人に合うおもちゃを用意することは、なかなか簡単ではありません。そこで、特別な道具がなくても、手作りできるおもちゃが心強い味方になってくれます。
身近な物で簡単におもちゃ作りを
「手作りおもちゃ」と聞くと、手間と時間がかかるのでは?と思いがちですが、『ふきさんのクイックおもちゃ大百科 すぐできる!即席レシピ(佐藤 蕗著/偕成社)』には、難しい手順は一切ないおもちゃから、少し手がかかる物まで紹介されています。例えば簡単な物だと、お菓子の袋に付いているモールをペンに巻きつけて外すと、虫みたいな動きをする「らせん虫」に。また、高いところから落としてもなぜかピッと立つ「立つゆきだるま」も、紙とハサミだけで作れるのでおすすめです。子どもはお絵かきが大好き。ゆきだるまをたくさん作って、いろんな顔を描いて楽しめます。
先日図書館では、折り紙でハロウィンのかぼちゃを作って、それに顔を描いてもらったのですが、イベントの時間いっぱいまで子どもたちはお絵かきに熱中していたのが微笑ましかったです。
子どもは柔軟な発想を持っていて、目の前にあるものを何でもおもちゃに変身してしまいます。本に載っているおもちゃをアレンジして、自分なりのおもちゃを作れそうですね。
ある程度子どもが成長すると、たっぷり遊んだ後に、使ったおもちゃの片づけも始めたいですね。『3歳からできるお片づけ習慣 (伊東 裕美著/日本実業出版社)』では、「おもちゃのお家」の収納ケースを用意し、クイズで「このおもちゃのお家はどこ?」や、「おもちゃがお家に帰りたいって言ってるよ。」とおもちゃの気持ちを伝えて、お母さんの声かけでやる気スイッチが入るそうですよ。
手作りおもちゃの良さと気をつけること
実際作るにあたり、手作りおもちゃの良さをいくつか挙げてみます。
・今、子どもが興味を持っている、好きな物を作れます。
・一緒に作って楽しめます。
・身の回りの物(牛乳パック、ペットボトルなど)を使って低コストで手軽に作れます。足りない物は、100均グッズで買い足しましょう。
・壊れても修理ができます。また、使わなくなったおもちゃはリサイクルに回せます。
一方で、手作りゆえの気をつける点もあります。子どもの口の大きさは約4センチと言われています。誤飲の危険性があるので、小さいパーツを使うことは避けましょう。また、子どもが傷ついてしまうホッチキスの使用は避けて、セロテープなどを使いましょう。そしてこまめに劣化のチェックを行い、必要であれば修理しましょう。
手作りおもちゃの思い出
忙しく仕事をしていた私の母は、ある日おもちゃを作ってくれました。フェルトのカラフルな魚で体に綿が入っており、魚の目が空いていて、目に別の魚の尻尾を入れて、魚同士を繋ぎ合わせていくおもちゃです。今も大切に保管しています。
手作りおもちゃは世界に一つ、自分だけの特別感があります。ママと、またパパがお休みの日、じいじ、ばあばがおうちに遊びに来られた時など、会話をしながら作ると楽しいですね。
先にも少し触れましたが、図書館では、不定期ですが子ども向けの工作会を開催しています。スタッフと一緒に、楽しく工作してみませんか?作ることの楽しさを知るきっかけになると嬉しいです。
神戸市立新長田図書館
汐谷 美保