2022.8月号 図書館ニュース
こんな時、みなさんならどう声掛けをしていますか?
思い出してみると子どもが無事に生まれた頃は、元気に育ってくれさえすればそれだけでいいと思っていました。ところが大きくなってくるにつれ、ついつい様々な場面で子どもがしている事にイライラして、口出しをしてしまうことはありませんか?我が家の場合、小言は朝起こす時から始まります。「早く!早く!」と言ってもこれがダメな言い方なのは知ってはいますし、褒めてあげた方が何でも喜んでてきぱきと行動してくれることも分かってはいるのですが、急いでいる時は、感情が先になってしまいます。今回は、さまざまな場面での良い声掛けや対処方法について、自分のことも振り返りながら書いています。
本をめくってみると
このコラムを書くにあたり何冊か読んでみました。『0~6歳 わが子の困った行動に感情的にならずに対処する方法』(ジェリー・ワイコフ&バーバラ・C・ユネル著 黒住奈央子訳 カンゼン)この本の目次を見るだけでも、成長の過程においてどこの家庭でも同じようなことがあるのが分かります。我が家で多いのは、目次にある「言うことをきかない。何度いっても言われたことをしない」「外出中、ひとりで走り回る。迷子になる」です。もう1冊の本『「ほめる」「叱る」のその前に 子どもにとどく伝え方』(入江礼子著 赤ちゃんとママ社)には、「どうしてこんなに叱ってばかり?」「どうすれば子どもに伝わるの?」などと章立てされており、どう対応したら良いかを教えてくれます。小学生の子どもさんがいる方には、小学校の先生がどう対応しているかを書いた『9割の先生が知らない!すごい話し方50のルール』(栗田正行著 学陽書房)も参考になります。
このような場合にも図書館を
1つの声掛けが我が子の成長に悪く影響するとしたら残念ですよね。お互いストレスなく過ごしたいものです。腹の立つことも多いですが、同じ声掛けをするなら感情的にならずに声掛けしたいと思います。そして、子どもがどうすれば自分で行動できるようになるかを考えて、掛ける言葉を探せるようになれたらいいですね。いずれ大体のことは、本人の意思を尊重することになると思うので、親もいつまでも小言ばかり言えません。危険から身を守るためには、まだまだきつく教えることがあるかもしれませんが、これらの本を参考に見守り育てていきたいと思います。私の悩みを子育ての先輩に話すと「まだ小さいのにそんなん普通やん。そんなこと気にせず様子を見てたらいいねん」と言われることがよくあります。ですが、家庭のことを相談することをためらう方もいるかもしれませんね。そんな時、図書館が力になります。育児関連の本、教育関連の本も多数あります。なかなか自分の時間は取りづらいかもしれませんが、今このコラムを見ていただいている皆様にも図書館に寄っていただけたらと思います。1冊の本から何か良い解決のヒントが見つかるかもしれません。
神戸市立新長田図書館 子供サービス委員 堀井千津子