53. 2021.12月号 図書館ニュース

2021.12月号 図書館ニュース

子どもと一緒にお片づけ

片づいた部屋をキープしたいけど

 物がない部屋でスッキリ暮らしたいと思っていても、散らかして遊ぶのが子ども。我が家でも、「あとで片づけよう。」と物をほったらかしにしていると、いつの間にか部屋が大変なことになっていることがあります。でも、子どもと一緒にお片づけができれば、そんなことも少しは減るのではないでしょうか。

片づけとは

 そもそも、片づけとは何か、ということから考えてみましょう。片づけとは、散らかったものを区別してあるべき場所に収めること。このコラムでは、子どもでもできる片づけの仕組みづくりと、片づけの身につけ方にフォーカスを当てます。

子どもが片づけを身につけるためのポイント

『3歳からできるお片づけ習慣』(伊東裕美/日本実業出版社)によれば、子どもが片づけを身につけるためのポイントは次の3つです。

①適正量しか物を持たない

②動線に合わせて収納する

③親が声をかける

ポイント①適正量しか物を持たない

まずは持つ物の量を決めましょう。ここでいう適正量とは、何をどれだけ持っているか子ども自身が把握できる量を指します。おもちゃであれば、段ボール〇箱分などと決めます。おもちゃ箱がいっぱいになってきたら、減らせるものがないかを子どもと一緒に考えます。このとき重要なのは、今、使っているのか・使っていないのかを基準にして判断することです。

ポイント②動線に合わせて収納する

 次に、子どもの動線に合わせて、使っているものを、便利な場所へ収納します。遊ぶ場所がリビングであれば、リビングの近くにおもちゃを収納します。使う場所から離れたところに物を収納してしまうと、移動の手間が生じ、片づけが面倒になりがちだからです。また、収納ケースにラベリングすることも効果的です。子どもでも分かるように表記はひらがなにしたり、幼い子なら中身が分かる写真を貼り付けるのもよいでしょう。

ポイント③親が声をかける

子どもは、親の声かけでやる気スイッチが入ります。面倒かもしれませんが、根気強く声をかけてみましょう。「このおもちゃのお家はどこかな?」とクイズ形式にしたり、「おもちゃが『お家に帰りたい』って言ってるよ。」と物の気持ちを代弁することで、物を大切にする行動につなげられます。

まとめ

子どもを片づけ上手にするには、親がその子に合った仕組みをいっしょにつくること、そして声かけが大切です。とはいっても、はじめは大変に思うかもしれません。「今日はおもちゃ箱をきれいにしよう。」などと、小さなところから始めてみてはいかがでしょうか。子どもと一緒に小さな成功体験を重ねることで、片づけを楽しめるようになるかもしれません。

参考書籍の紹介

最後に、このコラムを作成するにあたり、参考にした本をご紹介します。

『3歳からできるお片づけ習慣』(伊東裕美/日本実業出版社)

『子どもがいてもキレイがつづく!ラクするための片づけルール』(吉川永里子/ワニブックス)

『子どもがいても、働いていても、ズボラでもできる 忙しい人のための家事をラクにする収納』(梶ヶ谷陽子/エクスナレッジ)

いずれも神戸市立図書館にあります。関連の本もたくさんありますので、ぜひ新長田図書館にお越しください。