2023.4月号 図書館ニュース
神戸市立新長田図書館 松崎愛佳
いっぱい食べてほしいのに…
「おいしい!!」
お子さんが楽しく美味しそうにいっぱい食べていると、作った方も嬉しくなりますよね。しかし、子育て中の悩みの一つとして食事に関するもの、例えば好き嫌い、少食、食べ過ぎなどを耳にします。このままではお子さんの健康が少し心配です。
そこで今回は『子どもの頭がよくなる食事』という本を参考に、「好き嫌い」を中心とした食育について考えてみましょう。
そもそも「好き嫌い」って?
『子どもの頭がよくなる食事』によると「好き嫌い」は色々な原因がありますが、子どもは食べた時の印象に左右されることがあるようです。好きな味・匂いじゃなかった、食べにくかった(大きい、硬い、熱い)など。また、これらの不快な経験が繰り返されると、「嫌い」が定着してしまい、無理やり食べさせようとしても余計に食べてくれません。
喜んで食べてもらうには、お子さんから不快な気持ちを取り除くことが大切です。
食べてもらうコツ
では具体的に苦手な食材を食べてもらうにはどうしたらいいでしょうか?代表的なできることを以下にまとめてみました。
●量・味などのレシピの改善や大きさを変えるなど食べやすさを意識する。
●「何で食べないの?」ではなく「強くなれるよ!」などと、お子さんが嬉しくなるような声掛けを。
●見た目や味見、歌などご飯を食べたくなるような楽しい環境を作る。
例えば、ピーマンが嫌いな子は小指の先くらいの量から始め、口にしたら褒めてあげ、慣れてきたら少しずつ増やしていくと克服の可能性が上がるようです。
また、楽しい環境を作るというのは、味見やお手伝いなども含まれます。食卓ではなくキッチンでの味見や、お手伝いを通して作ることや食材に興味を抱き、食べる意欲が湧きます。キッチンにお子さんが立つ際は十分周りの配慮に気をつけてくださいね。
楽しい気分で食べよう!
お子さんが注目しやすいのは、飾り切りやかわいい盛り付け、キャラ弁ですよね。飾り切りが苦手な方でも、今は100円ショップに野菜などの型抜きが販売されています。時々でいいので、お弁当の蓋を開けた時やテーブルに置いた時にお子さんが驚くような盛り付けをしてみてはいかがでしょうか?絵本が好きなお子さんは、食材が沢山出てくる絵本を一緒に読んであげると、食事に興味を持ってくれるかもしれませんね。
食べてくれるまで根気がいるとは思いますが、図書館ではそんなママさん・パパさん達をサポートできる本を用意してお待ちしています。
紹介した本・参考にした本
『子どもの頭がよくなる食事』
(とけいじ千絵 著 日経BP社)
『もったいないばあさんの おいしい あいうえお』(真珠まりこ 作・絵 講談社)
『かんたん!かわいい!はじめての園児のおべんとう』(上島亜紀 著 西東社)『子どもが大喜びする!カンタンかわいい「飾り切り」』(ほりえさちこ 著 PHP研究所)
神戸市立新長田図書館 松崎愛佳